犬を「しつける」とは

犬が外出先でわんわん吠えたり、落ち着かない様子から、「犬のしつけをしましょう」と言われることがあると思います。「犬のしつけをしましょう」と言われると、厳しく訓練したり、強制することで、人間が意図する行動を犬にとらせるようなことを考えてしまうかもしれません。

そうした「しつけ」という言葉のイメージは、人間の大人が子供に対して行ってきた「しつけ」から連想することが多いかと思います。しつけと称して暴力や体罰が行われてきた背景があります。今でもしつけで子供を殴って逮捕されるニュースを目にします。

「しつけ」という言葉に嫌悪感を抱く人は、こうしたことのイメージから不快な言葉だと感じているのだと思います。しつけとは何かを考えるときに、最初にそうした方法を考えるのではなく、しつけの目的を考えてみることにします。

犬をしつけるとは「犬が人間社会で幸せに生活できるための行動習慣を身につけること」だと考えます。

犬と人間、異なる種の動物が共同生活をするわけです。生活習慣、考え方、感じ方、当たり前の行動など違う部分がたくさんあります。そうした中で共に「幸せに」生活をして行くことを考えたとき、相手(犬)に対してどう接するかは自ずと見えてくると思います。少なくとも一方的に力ずくで教え込むようなことはないはずです。

行動習慣を身につけることは、お互いの共同作業です。人間側から一方的に犬に身につけさせようとするとうまくいかないでしょう。

ポジティブトレーニングの投稿でも紹介しましたが、叱ることや強制的にやめさせることは、しつけにはなりません。正解を教えることが行動を変えます。望ましい行動が出たときに「これが正解だよ」と褒め、望まない行動のときは関心を示さないことが大切です。叱ったことがうっかり関心を示すことになってしまい、逆に褒めてしまっていることはよくあります。

犬が今幸せに暮らせているかな?と考えながら、楽しく「しつけ」をしていきましょう。

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