問題行動を減らす方法の1つに分化強化という方法があります。望まない行動を減らして、望ましい行動を増やすというものです。
例えば普段の生活で吠えが多く、吠えが望まない行動だとします。望ましい行動は、吠えが少なく穏やかにすごすことだとします。
吠えているときには、犬に何の関心も示さない、何も与えない。
吠えていない、穏やかに過ごせているときには、犬を見る、声をかける、オヤツを与えるなど。
吠えていない、穏やかに過ごせていることを褒める。
なかなか吠えが収まらないときに、吠えることと両立出来ないことを行う。
吠えているときに、噛むおもちゃを与える。
おもちゃを噛んで静かに過ごしているときに、犬を見る、声をかける。
他行動分化強化(DRO)、対立行動分化強化(DRI)、代替行動分化強化(DRA)などと表現されます。
例えとして吠える行動を挙げましたが、犬にとって吠えることは、大事なコミュニケーションの1つです。うるさいと制限する前に、何が吠えの原因になっているかを探し、犬が吠えなくてもすむ環境づくりをしていきましょう。
本記事(画像を含む)は著作権で保護されています。複製・転用は法律により禁じられています。
参考文献
アルバート P.A.・トールマン A.C. (2004) はじめての応用行動分析. 東京都,二瓶社
吉野 智富美・吉野 俊彦. (2016) 行動分析学ワークブック. 東京都, 学苑社