散歩中に興奮が高い場合は静かな道を選ぼう

散歩は周囲への安全が大切ですが、散歩中に吠えかかったり、飛びかかったり、噛んだりする場面を作らなければ、安全性は高くなります。

散歩中に怖がることから興奮が高くなってしまう犬では、まずは興奮を上げない道選びをすることで、落ち着いて歩けるきっかけを作ります。騒音の少ない静かな道、人や車の通りが少ない道、他の犬が少ない道など、まずは犬への刺激を少なくします。散歩は安全で怖くないことを感じてもらいます。場合によっては、犬が入っても良い大きな公園などに移動して行うことも効果があります。

犬が安心して歩くことができる道は、同時に飼い主さんも安心して散歩ができる道になります。犬が迷惑を掛ける心配がなくなれば、飼い主さんもリラックスできます。犬は人のストレス臭が分かることが明らかになっています。また匂いだけでなく犬は人間の仕草にも敏感です。犬には人間の気持ちは筒抜けだと思っておいた方がいいかもしれません。飼い主さんが不安であれば犬も不安になりますし、飼い主さんが恐れば犬も恐れるようになります。

刺激の低い道で興奮せずに散歩できるようになったら、徐々に賑やかな道を混ぜることで刺激の多い道にも慣れていくことが出来るようになります。
ですが、賑やかなところが苦手な犬は、静かなところが好きです。犬の気持ちを尊重して日々穏やかに過ごす選択をしてみてはいかがでしょうか。

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参考文献
Wilson C, Campbell K, Petzel Z, Reeve C. (2022) Dogs can discriminate between human baseline and psychological stress condition odours. PLOS, https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0274143

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